K-ABC検査

妖精ちゃんですが、2月に行った愛知の病院の先生から、ある発達検査を受けるように言われました。

この検査、もし、京都でしてもらえるところが無いようだったら、再び愛知の病院まで来るようにと。

日帰りとはいえ、往復の新幹線代や、もろもろを考えると、是非とも京都で受けたい!

そこで、妖精ちゃんが療育を受けている先生に相談しました。
すると、「ここで出来ますよ。」と、検査を引き受けてくださいました。

この検査の名前は、K-ABC検査というもの。
初めて耳にするものですし、何を調べるものかも知りませんでした。

実は、この検査は12歳11ヶ月までのデータしか出ません。
妖精ちゃんは、すでに13歳になってしまっています。
それでも、受けるようにということでした。

新版K式検査は、発達年齢をはかり、
WISC-Ⅲ検査は、知的指数をはかります。

このK-ABC検査は、検査をしてくださる先生に、主として、LDとみられる子に対してされる検査だと説明を受けました。

検査内容は、全部で14あります。
そのうち12の項目を受けました。
検査は、おおよその年齢から始めれば1時間ほどで終わるのですが、妖精ちゃんの事を、より深くわかるために、小さい年齢から検査してくださったので、2月14日と28日の2回に亘り95分間かけて実施されました。

この結果を3月21日聞きに行ってきました。
この検査は、認知処理過程で、継次処理と同時処理のどちらに有意であるかを調べるもの。
このどちらが優位であるかを知る事で、支援の方法を導き出すことが出来るのです。

さてさて、妖精ちゃんは、どうだったか?
それは、どちらも全く同じ評価点が出たのです。
どちらが得意っていうわけではなさそうです。

それぞれの検査項目の内容も事細かに説明してくださいました。
14の検査項目中、実施されたのは、12。
この12の検査の中で、3項目(手の動作・絵の統合・文の理解)で、13歳以上の評価が出ました。
ことばの読み・・・12歳0ヶ月
なぞなぞ・・・9歳9ヶ月
数唱・・・9歳3ヶ月
算数・・・8歳9ヶ月
視覚類推・・・8歳6ヶ月
語の配列・・・7歳9ヶ月
位置さがし・・・7歳6ヶ月
模様の構成・・・6才9ヶ月

これらの相当年齢を知り、私は、かなりびっくり!
年齢相応もしくは、それに近い年齢の事が出来ているって事なのです。
もちろん、低い年齢のものもあります。

でも、ウィリアムズ症候群の子供として、苦手とされる事も、これを見ると、出来ていることがあるのです。

検査をしてくださった先生は、「これは、誤算でしたね。それも嬉しい方の。お母さんは、ウィリアムズ症候群としての妖精ちゃんを育ててこられましたが、医学上、こうだと言われている以上の成長を、妖精ちゃんはされています。」と、言ってくださいました。

私も、本当に驚きです。
この成果は、小学校4年生から、こちらで週に一度、私の要望と妖精ちゃんの特性に合わせた、きめ細かな療育を受けていたから。
絵の統合は、パズルで、モノの形を知る訓練。
位置さがしは、地図を持ち、現在地を知る訓練。
ことばの読みは、「読み合わせ」として、短い物語を読み、絵カードで物語の流れを知る訓練。
文の理解・語の配列は、「今週の妖精ちゃん」として、1週間で、一番印象に残っている事を、絵日記風に文章化する訓練。

本当にゆっくりゆっくりとしたペースですが、確実に成長しているようです。

これらの検査結果を受けて、新しい療育メニューも考えてくださいました。

そして、次回、愛知の病院へこの検査のプロフィールを持って行く時に、そちらの先生に妖精ちゃんの事をいっぱい自慢してきてくださいね。と、励ましてくださいました。

決して、特別有意である項目が見つかったわけでは、ありませんが、妖精ちゃんなりの成長ぶりを垣間見る事が出来た検査でした。

頑張れ!妖精ちゃん!
まだまだ、妖精ちゃんは、進化し続けるよ!

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新しい出会い

10月8日、妖精ちゃんと私に新しい出会いがありました。
本当は、この出会い、6月にある予定だったんだけど、我が家の都合で、この日になってしまいました。

妖精ちゃん、学校を早引きして、新幹線に乗って、とあるところの小児科へ。

WSについて、研究されている先生がいらっしゃるというので、診療依頼をしていたのです。

妖精ちゃん、京大のT先生にも定期的に診療していただいています。
ですが、この先生は遺伝子が専門。

昨日会った先生は、脳神経が専門。

実は、今まで、T先生の出された資料などでWSについて、それなりに学んではいましたが、これは遺伝子の専門的立場からのもの。

この資料に書かれていることしか知りませんでした。

昨日お会いした先生に妖精ちゃんの成育歴や現在の学校での様子をお話しました。
このとき、「娘さんの同席をどうされますか?」と聞いてくださったのですが、妖精ちゃんにも小6の頃から、自分の抱える問題の事を折りに触れて話していますので、同席を希望しました。

専門的な話をどれだけ理解できるか分かりませんが、一緒に聞いていて欲しかったのです。

一通り、妖精ちゃんの生育歴や学校での様子をお話しました。
そして、「お母さんは、私に何をお望みですか?」と問いかけられました。
正直、とても難しい質問でした。
私の答えを聞く前に、先生は、妖精ちゃんのWISC-Ⅲの検査結果をご覧になりながら、「彼女は、ものすごく頑張っていますね。今の環境は、そうとうしんどいと思うのですが・・・」と。

「私もそう思います。でも、本人が辛いとかしんどいとか言わないのです。だからこそ、このままで良いのか心配で・・・。今のままで、まだまだ彼女は伸びますか?出来る事が増えますか?それが知りたいのです。」と答えました。

先生は、「ここまで、本当によくいろいろ頑張ってこられましたね。民間とはいえ、療育機関もご自分で探してこられ、やってこられました。お母さんをはじめ、ご家族の頑張りですね。」とおっしゃってくださいました。

でも、私は、「これは、すべてこの子の頑張りなんです。この子が頑張るから私も頑張ってきたんです。でも、本当にこのままで良いのかどうかが私にはわからなくて。」と正直な気持ちを話しました。

「ん~。」と先生は、少し言葉を探しておられるような感じだったのですが、初めてお会いする先生、「私自身の紹介がまだでしたね。」と、専門的分野のお話をしてくださいました。

この時、初めて妖精ちゃんの脳の働きを知ったのです。

図に表しながら、私にもとても良く分かる説明をしてくださいました。

その上で、今するべきこと。
これからするべきことを助言してくださいました。

話の途中で、運動能力の話になった時、妖精ちゃんの運動会での「大縄跳び」の話をしました。
すると、先生はとても感動してくださり、「私、こういう話、弱いのよ~」と言いながら、涙を流してくださいました。


私まで、涙が溢れてきました・・・・。

なんでやねん!

いろんな話しをした後、先生は、
「私達医者は、困っている方を助けるのが仕事。助けたいと思っているのです。でも、その助けを拒まれる方もありますし、また不幸にも、条件的に無理な方もあります。私は、お母さんや妖精ちゃんを助けたいと思います。」と、言ってくださいました。

なんとも中途半端な思いで、先生会いに行ったのに、これからも診療していただける事となったのです。

また、先生は「きっと今の妖精ちゃんがあるのは、お母さんのおかげね。」とも言ってくださったのですが、私は一度もそんな風に思った事はありません。

「縄跳びの事が一つの例ですが、小学校からずっとそうだったんです。多分、妖精ちゃんに与えられた徳が、すべて良いように作用してくれているのだと思います。この子の持てる不思議な力なんです。」と言いました。

妖精ちゃんや私の事を認めてくださり、一緒に感動してくださるとても素敵な先生でした。

妖精ちゃんは、現在京大でT先生の診療を受けています。
今回、遠くの先生を訪ねて行き、これからも継続的に診療していただく事について、もちろんT先生にも報告してあります。

T先生は、この先生の事もご存知で、「妖精ちゃんにとって良い形で受診していただけますように」と快諾してくださいました。

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目(一部追記補足あり)

妖精ちゃんが小さかった頃、左目の黒目が右に動くと、グッと中まで入り、ほとんど白目になっていました。

左だけの斜視だったのです。

ずっと気になっていたのですが、検査など、まだまだ受けられません。
小学校就学前に、視力検査がありました。
そこで、視力がBと判定され、眼科へ行くように勧められました。
チャンス!
とばかりに、視力検査と共に、斜視も診てもらいました。

視力については、まだまだこれから出てくるだろうから、心配無いと言われました。
私としては、多分視力検査の意味や方法が分かっていなかったのではないか?と思っていました。

斜視については、「斜過筋緊張症」と言って、内側に黒目を引っ張る筋肉の力が強すぎるため、必要以上に引っ張られ、中に入るということでした。
また、幼児期は、鼻柱も低いので、このような症状が出る場合がよくあるのだそうです。
成長と共に、鼻がもう少し高くなると改善される事が多いので、これも様子を見ましょうとのことでした。

もし、成長しても、改善されない場合は、強く引く筋肉を切る手術をしなければなりません。

そんな妖精ちゃんも、小学校で毎年、視力検査を受け、いつも判定はBでした。

それが、中学に入ってから、右A・左Bの判定。
おやおや?
視力が上がってきてるけど、どうして?

学校から、眼科に行くようにやはりプリントをもらって帰って来ました。
ずっと、診察してもらっている眼科へ



学校の検査は、短時間で簡単にするので、きちんとした視力が出ません。
妖精ちゃんは、弱い近視と判定されていますが、実際には遠視です。
乱視もあり、調節緊張症もあり。

それでも、裸眼で両目1.2の視力があるので、メガネの必要はありません。
と、説明を受けました。

《補足》若い間は、視力検査などで、実際には遠視でも、その時に一生懸命見ようとして、目が必死でピントを合わせるのだそうです。
その結果、“近視”という形で、視力が判定される事が多々あるんだとか。
“遠視”の場合、じっくりと時間をかけて検査してやらないと、「見える」か「見えないか」だけの検査では、いけないんだそうです。
“近視”か“遠視”かの判断は、素人判断ではできません。
やはり、学校からこういった書類をいただいて帰ってきたら、一度きちんと眼科にかかり判断してもらうことも、大切だと思います。

ちょっと驚き!

このまま様子を見続けるようですが、メガネやコンタクトは、自分で管理が難しいと思うので、悪くならないように、気をつけてやらないといけません。

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漢字検定

妖精ちゃんの通う中学校では、毎年、夏休み中に漢字検定が実施されます。

今年の春、中学校に進学したので、この夏休みに、初めて漢字検定を受検してみました。

妖精ちゃん、中学1年生ですので、お友達はみな、5級を受検します。
ですが、妖精ちゃんには、到底無理な事。
そこで、担任の先生にお願いして、一番最初の級、10級を受検させていただくことにしたのです。
その理由は、妖精ちゃんに「合格」という喜びと、勉強の成果の達成感を味あわせてやりたいと思ったからです。

普通学級に在籍していますので、どうしてもみんなより出来ない事や遅れることがほとんど。
だからこそ、余裕を持って、「出来た!」と感じさせてやりたかったのです。

8月22日
漢字検定10級受検。

9月9日
合格発表。

妖精ちゃん、見事合格です。

小学校1年生終了程度は、理解できていたようです。

得点は、150点満点中、133点。
①読み・・・40満点中36点(20問中正解18問)
 さすが、空間認知が苦手な妖精ちゃんです!
 『右』と『左』を読み間違えているのです(そんなの、関係ないはず・・)

②正しい読み方・・10点満点中8点(5問中4問正解)
 『王子』を「おおじ」と読んでしまいました。

③筆順・・・10点満点中8点(10問中8問正解)
 
④総画数・・・10点満点中9点(10問中9問正解)

⑤いろいろな読み方・・・20点満点中16点(10問中8問正解)

⑥反対語・対応語・・・20点満点(10問全問正解)

⑦漢字の書き・・・・40点満点中36点(20問中18問正解)
『早く』と、『足』が書けませんでした。

夏休み中、頑張って練習問題に取り組み、勉強しました。
その結果、「合格」。
妖精ちゃんのこの結果に、10級と分かっていても、クラスのお友達は、「よく頑張ったね。おめでとう!」と賞賛してくれたようです。

妖精ちゃんは、「9級も受ける!」と前向きです。

頑張れ~!

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新版K式発達検査とWISC-Ⅲ

妖精ちゃんが、WSであると分かり、一番ショックに思った事は、「知的障害がある」と言う事でした。

9歳まで、この事は、私の心の中で勝手に封印しておいたのですが、事実として認め、受け入れなければなりません。

もちろん、いろんな面で他の子と比べて遅れのある事は、分かっていました。

でも、親の欲目で、いつかきっと追いつく。
出来るようになると、思い込んでいたところもありました。

ですが、はっきりとWSの子には「知的障害」があると分かり、妖精ちゃんの健やかな成長のためにも、発達検査を受ける事にしました。

以前にも書きましたが、民間では、『WISC-Ⅲ』を、市の児童福祉相談所では、『K式発達検査』というのを受けました。

私は、これらの検査の違いを全く理解していませんでした。

そこで、妖精ちゃんが通っている民間の療育機関の所長さんにいろいろと教えていただきました。

『K式発達検査』(京都式発達検査)は、受検者の、実際の年齢で、50%の子供ができるものを到達点としているというのです。
図形の検査などは、「ひし形」が描ければ完成となり、それ以上の年齢は出てきません。

今、どの年齢くらいまでの事が出来ているかを調べる検査なのです。
ですから、評価の仕方は、○才△ヶ月と表されます。

実年齢は、12歳であっても、妖精ちゃんのように、数の概念に乏しいと、「数」は、6才前後と評価されます。
それに対して、比較的流暢な会話が成立してますので、「言語面」では、9歳台という評価がされました。

子供の発達では、9歳の壁というのがあり、抽象的な表現や曖昧な表現ができるかどうかが、この年齢なのだそうです。

妖精ちゃんは、現在この壁に突き当たっている状態なのです。

学校の勉強も、4年生から急激に、抽象的になってきますので、学力面でも大きな差が表れてくるのです。

『WISC-Ⅲ』は、知的能力を調べる検査です。
この検査は、受検者が、実際の年齢を100とし、与えられた課題をどのくらい出来るかを調べるものです。
より、たくさん出来たら、100以上の数字で表されます。

この検査では、【知覚】(「聴覚」・「触覚」・「前庭覚」・「固有覚」・「視覚」)のバランスが分かります。
ひとは、これらの感覚が、うまく合わさって体に入り、整理されているのですが、このバランスが悪いと、揺れが大きくなり、うまくバランスが取れない状態になってしまうのです。

説明してくださった先生は、「波乗りをしている自分を想像してください」とおっしゃっていました。

どれか一つだけ際立って出来たとしても、揺れは大きくなり、バランスが悪くなります。

また、どれか一つが苦手だとしても、やはり揺れは大きくなり、バランスが崩れます。

このように、いろいろな方面から、多角的に見ることができるのです。

よく言われる、感覚統合の訓練は、揺れをできるだけ小さくし、できるだけ安定したバランスが取れるようにするものなんです。

『K式発達検査』は、その子が、「何歳くらいの事ができる」を知る検査であり、『WISC-Ⅲ』は、その子のプロフィール(横顔)を知る検査なのです。

どちらの検査がどうこうと言うのではなく、子供の発達を理解するうえで、全く別のものであるという事です。

妖精ちゃんの場合は、たまたまこれら二つの検査を受けるチャンスに恵まれました。
両方の検査結果で、より一層妖精ちゃんの発達について理解する事ができました。

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数の概念

妖精ちゃんのもっとも苦手とするお勉強は、算数。

小学校に入るまでに、せめて数字だけでも読めるようにと、頑張りました。

毎日、毎日雨の日以外、二人でお散歩。
道に停まっている車や駐車場に停まっている車を見つけては、ナンバープレートを読みました。

「幼稚園で、妖精ちゃんも名札を付けているように、車にも名札があるんだよ。
番号で書いてあるから、お名前呼んであげようよ!」と説明。

0~9までの数字が、4個並んでいるだけ。
同じ数字がある場合もあり、最初はなかなか読めなかった数字が、繰り返し繰り返し、「車のお名前を知る」という作業をすることで、だんだん読めるようになっていきました。

0~9の10個の数字を読めるようになるのに、どれほど時間がかかった事か。
それでも、0や1など分かりやすい数字は、比較的早く覚えてくれました。

なかなか覚えられなかったのが、4。
何故だったのか?
未だに不明です。

数字が読めるようになったら、次は、その文字の意味。
つまり、数そのものを教えました。

これは、トランプの「七並べ」ならぬ、「五並べ」。
妖精ちゃんにJやQやKなどのアルファベットは、このとき必要ありませんでたので、1~10までのトランプだけを取り出し、5を中心として、遊びました。

トランプの札には、その数字の数だけマークが入ります。
数字と、その文字が表す数を遊びながら確認しました。

これらの遊びを通して、数字と1~10までの数量を教えていました。

入学までになんとか、数字が読めて、その数量が頭に入ったつもりでいたのですが、やはり「算数」の授業は大変でした。

計算なんてちんぷんかんぷん!
前から「何番目」とか、前から「3人」など、言葉の表現で変化する数量が出てきたりしたら、お手上げ!

これは、「2番目の引き出しの~を取ってきて。」とか
「お皿を上から3枚出してください。」のように、お手伝いを通して理解させました。

机の前に座って、紙とえんぴつを握って勉強するよりも、体を使って、覚えた方が、よく頭に入っていったようです。

小学校の1年生時は、個別に算数だけ指導してもらっていたので、妖精ちゃんの理解度に合わせて、進んでいました。

当時の、算数を個別指導していていくださっていた先生の評価です。
【1学期】数字が正しく書けるようになってきたので(読みは教えましたが、書くまでは教えていませんでした)、興味をもって取り組めるようになりました。指やおはじきを使って10までの数を間違えずに数えられるようになってきました。

【2学期】くり上がりのない足し算くり下がりのない引き算、3つの数の計算を正確にできるようになってきました。また、30までの数字も正しく読み書きが出来るようになってきました。

【3学期】くり上がりのある足し算、くり下がりのある引き算が、ゆっくりですができるようになってきました。100までの数も正しく読めるようになってきました。2年生になっても、楽しく算数の勉強をがんばってください。

1年間かかって、個別で徹底的に「数」を教えていただきました。
基本的な数の理解が、これから学年が進み、時計やかけ算、割り算などが出てきた時に、時間はかかっても、理解すると言う事が出来る礎になったと思います。

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初めての発達検査

WSがだいたい10歳くらいまでの発達しかしないと、文献で知り、小3(9歳)になった時、初めて民間の機関で、「発達検査」を受けてみる事にしました。

公的機関で、受けても良かったのですが、その当時どこも、数ヶ月待ちと言う事でした。

数ヶ月も待てなかった私は、YWCA内にある、“きょうと こども相談室”の戸をたたきました。

こちらは、発達にいろいろ問題を抱えているこどもの相談、療育をされています。
妖精ちゃんの担当の先生は、長岡京市で、検診・療育に携わっておられる方でした。

妖精ちゃんの生育歴・発達の様子などを何回かに分け、みてくださり、最後に「発達検査」を受けました。

この時の検査は、「WISC-Ⅲ」と言われるものでした。

検査結果は、生活年齢9才0ヶ月で、FIQ(総合)62で、妖精ちゃんの知的水準が知的障害(軽度)であると診断されました。

VIQ(言語性)79、PIQ(動作性)が51と両者の差が、20以上とかなり激しいために、このような診断になりました。

群指数についても、同様の評価が出ていました。
言語性IQ79・言語理解IQ79・注意記憶IQ85・処理速度IQ7と、何れも境界域(いわゆるボーダー)に分類されますが、知覚統合IQが50。
30近くの差がありました。

総合所見として、
過去の経験や実際的な体験から理解し、それを表現する力や聴覚的な短期記憶は生活年齢に近い能力をもっているのではと考えられます。
これに対し視覚的な長期記憶や全体を部分に理解する力・結果を予測する力・部分間の関係を予測する力などが弱くテスト年齢に換算すれば5歳前後の能力と推測されるものもあります。
このように妖精ちゃんのもっている能力には個人内の差がとても大きいのが特徴です。

この特徴こそが、WSの特徴だと理解しました。
耳が良く、言葉を流暢に話す事が出来ることで、言語性の数値が高く評価され、視空間認知の悪さが、動作性の数値の低さに顕れたのでしょう。

この事をふまえ、これから後は、今まで以上に、妖精ちゃんのために、学習方法や生活面での工夫を重ねていくようになりました。

出来る事、出来ない事がより具体化されて示された事で、家だけでなく、学校でもきめ細かな配慮をしていただけました。
この結果があったからこそ、小学校卒業まで、普通学級でみんなと一緒に過ごす事ができたのだと思っています。

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ソプラノリコーダー

低学年の間は、いろんな面で遅れてはいたものの、普通学級でみんなと一緒に学習していても、さほど目立つ事はありませんでした。

ですが、3年生になってくると、徐々にお勉強も抽象的になってきて、いろいろ難しい面が出てきました。

学習面だけではありません。
精神面でも、成長の早い子は、どんどん大人っぽくなっていきます。
特に、女の子の精神的な成長は、目を見張るものがありました。

いつまでも幼さの抜けない妖精ちゃん。
徐々に、他の子との差が顕著になってきていまいした。

3年生になると、音楽で新しい楽器「ソプラノリコーダー」と出会いました。
この楽器との出会いが、クラスでの妖精ちゃんの位置づけが大きく変わるものとなったのです。

2歳から音楽教室に通い、電子オルガンを弾いていた妖精ちゃんですが、いくら訓練しても、全く楽譜が読めません。

担任の先生にもその事は伝えてありました。

ですから、先生も無理に楽譜を読ませる事はせず、何度も何度も耳からメロディを入れてやってくださいました。

そういった先生の配慮で、学校の授業でのリコーダーは、不器用ながらも、休み時間などにも練習する事で、ほぼ吹く事ができました。

これに自信がついたのか、少しでも時間があると、一人教室でリコーダーを吹いて過ごす事が多かったようです。

妖精ちゃんは、授業での曲以外に、自分の好きなヒットメロディを音を探りながら吹いていました。

この頃、妖精ちゃんが大好きだった、スマップの「世界に一つだけの花」をリコーダーで吹いた時には、クラスのお友達から「リコーダーの天才」と呼んでもらい、一目置かれるようになったのです。

それからは、お友達から、「妖精ちゃん、あの曲吹いて~。」とか、
「どうやって吹くの?」などと言われて、いつもいろんな事を教えてもらう立場の妖精ちゃんが、教える側へとなったのです。

この事は、妖精ちゃんにとって、とても大きな力となり喜びにもなりました。

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駅伝大会

冬のスポーツの一つに、マラソンや駅伝があります。

京都では、12月のある日曜日、『第27回小学生駅伝競走記録会』、通称鴨川駅伝がありました。

妖精ちゃんの通う小学校も、出場しました。

春から一生懸命、走りの練習を続けてきた6年生の仲間、5人一組で、4チームがエントリーしました。

人よりも、1歩も2歩も遅れ、走る事も遅い妖精ちゃん、まさかの出場です。

担任の先生いわく、「妖精ちゃんには、甘えがあります。それを克服してもらうためにも、出場してもらいます。」

えぇ~~~。
駅伝は、チーム全員で襷をつながなくてはなりません。
一人でも欠けたら、駅伝が成立しません。

親は、不安で不安でたまりませんでした。

運動能力の遅れのみならず、重度の空間認知障害のある妖精ちゃん、きちんとコースが走れるかどうか・・・。

日頃の練習は、学校のグランドをグルグル回るだけ。

鴨川駅伝は、鴨川の河川敷からスタートし、を葵橋を渡り、再び河川敷に下り、出雲路橋を渡り、河川敷に下りるという、1.7キロのコース。
この長さを走りきって、次の選手に襷を渡さなければなりません。

出場の20名が先生の先導で、コース確認に走り出しました。

母の私は、じっと妖精ちゃんを目で追っていました。

どんどんどんどんみんなから遅れていきます。
それでも、一人で黙々と走っています。

案の定、チームメイトを見失い、橋に上がる道も分からず、立ち止まり、クルクル回って、誰かを探し始めました。

このままどこかへ行ってしまったら困る!
川の反対側から、大声で名前を叫び、
「そこで待ってなさい!お母さんが行くから!」と叫んでいました。

同時に、妖精ちゃんの居場所を目で確認しながら、全力疾走していました。

妖精ちゃんが私を見つけたときの安堵の顔。
手をつないだ時の温もり。

妖精ちゃんに、「ここからはこっちへ行って、橋を渡るのよ。」と、一緒に走るコースの確認をしました。

妖精ちゃんが居ない事に気付いた担任の先生が、「すみません」と迎えに来てくださいました。

まだ、レースも始まっていないのに、もう、私は、不安と心配が頂点に達していました。

レースでは、一緒に走りたい衝動にかられました。
でも、それをしてしまうと、妖精ちゃんのためになりません。
先生のおっしゃる、「甘えの克服」にもなりません。
自分の力で、走り、次のお友達に襷を渡す事、それが妖精ちゃんのため。

娘は、この駅伝出場が決まり、一緒のグループになったお友達に、「私は、走るのが遅くてごめんね。でも、一生懸命、死に物狂いで走って、襷をつなげるから。」と謝ったそうです。

その時、グループのお友達は、
「大丈夫、襷を受けた後の仲間が、妖精ちゃんの分までがんばるから。妖精ちゃんは、とにかく襷をつないでくれればいいから。」と言ってくれたって。

そして、当日。
私たち、小学校の応援団の前を元気に走り抜けて行った妖精ちゃん。
みんなから、どんどんと遅れながらも、歩いたり立ち止まったりせず、黙々と一生懸命走り続けています。
向こう岸の正面に、妖精ちゃんの姿が見えたとき、仲間の応援の声が、一段と大きくなりました。
妖精ちゃんの走る姿に、涙を流しながら、向こう岸の娘に聞こえるように、「頑張れ~!がんばれ~!」と、応援してくれる仲間。
私も、ジ~ン。

仲間数人が、ゴールで妖精ちゃんを迎えようと走って行ってくれました。

私も、妖精ちゃんを迎えに行きたかったけれど、自分を失ってしまうかもしれません。
そこは、お友達に任せて、次の選手が、来るのを今か今かと待ち続けました。

妖精ちゃんから、襷を受け取った仲間が、とてもにこやかに、晴れ晴れとした自信に満ちた笑顔で、前を走り抜けて行ったのを確認して、やっと気持ちが落ち着きました。

仲間との約束、ちゃんと果たせたようです。
最後まで、あきらめること無く走り続けられたようです。

妖精ちゃんには、とても素晴らしい経験となりました。

こんなチャンスを与えてくださった、先生や仲間に感謝です。

また、ちょっぴり成長できた妖精ちゃんです。

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療育手帳

ずっと染色体検査をせずに、健常な子として育ててきた9年間。

でも、親の目からみても、他の子と比べて、どんどんと学力に差が出てきている事が、歴然としてきました。
授業内容も、どんどん抽象的表現が多くなってきました。
このままでは、妖精ちゃんがかわいそう過ぎる。

そう思った私は、まず、最初にウィリアムズ症候群を疑われた病院へ行き、検査の依頼をしました。
結果を待つ事1ヶ月。 診断結果は、やはり「ウィリアムズ症候群」でした。
これでもう、私の心も決まりました。
妖精ちゃんに無理な事をさせるのは止めよう。
このままでは、妖精ちゃんが妖精ちゃんで無くなってしまう。
今までの私の気持ちの迷う(ひょっとしたら、ウィリアムズ症候群ではないかも)気持ちの整理のためにもやっておこうと思った事があります。

それは、「療育手帳」の申請です。
「療育手帳」は、知的障害を持つ人に交付される手帳です。
大きく、A(重度)とB(中~軽度)に分けられます。
妖精ちゃんの場合、一度も「療育手帳」の申請をどこかから進められたり、教えてもらった事はありませんでした。

妖精ちゃんが、ウィリアムズ症候群ならば、知的障害があるはずだから、申請すれば交付されるのではないかと考え、役所に相談に行きました。
そこで、「療育手帳」を交付してもらうためには、申請書を出し、児童相談所で発達検査を受けなければなりません。
すぐに書類を出し、検査を申し込みました。
H17・3・11に検査を受けました。
その場で、判定されます。
検査後、検査員の方にいろいろと説明を受けました。
京都では、K式発達検査と言って、京都で開発された検査がされます。
何が出来て、何が出来ないかの説明を聞きました。
そして、軽度の知的障害があるという判定結果が出ると言う事も。

一週間後、連絡があり、「療育手帳」が交付されました。
京都市では、市バス・地下鉄は、「療育手帳」を持っているのが、子どもの場合、小学校の間は、本人と介助者とは運賃が無料になります。 他に、タクシーが1割引だったり、美術館や博物館、史跡なども無料で入る事ができます。
3年間、お稽古事で公共交通機関を使う事が多かったし、たくさんの施設へも出かけたりして、本当に親子で「療育手帳」を活用させていただきました。
「療育手帳」の更新は、3年毎と決まっています。 丁度、今年の3月が、更新時期でした。

4月からは、中学生となりましたので、本人のみ、市バス・地下鉄の運賃が無料に変わりました。
他のサービスは、変わりありません。
この「療育手帳」ですが、B判定の場合、それほど何か特別に良い点があるかというと、あまり無いのが正直なところです。
お役所の方もそうおっしゃっていました。
でも、外見ではハンディキャップがあるという事の分からない妖精ちゃん。
いつの日か、一人でも行動出来る様になってもらいたい。
そのときに、もし、困ったりした時に、この手帳を持っていて、提示する事で、そのときの妖精ちゃんの「困りごと」が、理解してもらえるのではないか。
そして、何らかの支援をしてもらえるのではないか。
そのためには、親と一緒に行動するうちに、「療育手帳」を携帯し、「使う」という事に慣れておいた方が良いのではないか。
そんな考えから、取得したのです。

今では、外出する前に「お母さん、手帳持った?」と、自分から確認してくれるようになりました。

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